実写ドラマ『鉄腕アトム』を観始めました。本放送は1959年3月7日~1960年5月28日。私は1歳~2歳でして、当然そのころの記憶はないのですけれど、この番組の主題歌は脳裡に刻みこまれています。何度も再放送されたらしいですから、おそらくそれを観ていたのでしょう。
ただ、覚えているのは主題歌だけで、内容はさっぱり覚えていません。観ていたことは確かなのに、番組の内容はおろか印象すら残っていない。これは……?
観始めて、その理由に合点がいきました。のんびりというか、ほのぼのというか、そんな展開なのですね。言い換えると、いささか退屈。私が再放送を観ていたころには、アニメの『鉄腕アトム』『鉄人28号』『エイトマン』なども放送されていたのではないかなあ。そっちの印象に実写アトムが消されてしまったのは当然かもしません。
まあ、のんびりと観ていきましょうか。

私は、本放送の時は、雑誌の紹介記事しかみれなかったのですが、再放送を見れました。アニメのアトムが始まって、しばらくしたら再放送が打ち切りになってしまいました。
私や同級生は、ストーリー以上に、アトムの衣装を着た瀬川雅人さんの活躍を楽しみにしていました。
特に、火星探検の巻は、軍服を着用したので、かっこいいと友達の間で大人気でしたよ。軍服はジャケットだけで、下半身は、つなぎのパンツ部に、タイツ、ブーツと言うスタイルに驚くとともに、脚がながくふっくらとした瀬川さんだから似合うと思って見ていました。軍服も、ズボンを穿かないので、クロップト丈の飾緒のついたダブルのジャケットで大変洒落ていると思いました。スカーフは、アスコットタイ風に巻いていましたね。
このスタイルで、宇宙人や怪ロボット、謀反を起こした部下と闘うシーンにワクワクしました。1エピソードを13回に分けて制作したので、ストーリーの展開のスピードは、遅かったですが、瀬川さんが演じるアトムを見ていたので、退屈はしなかったですね。
瀬川アトムは、敵にやられそうになり、何回、苦痛にゆがんだ顔をしたろうと思うほど、苦痛にゆがむ顔が懐かしいです
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ストーリー展開は、遅かったですが、ロボットの少年が少佐を演じて活躍するのを楽しく見ていました。
驚いたのは、最終回での偽物アトムの登場です。
ストーリー的に、特に必要はなく、共演した他の子役の子が、監督に「僕もアトムの衣装を着てみたい。」とお願いしたので最終回に実現したと見ています。
「アトムは、コスプレ」と言っているようなものです。
他の子のアトムは可愛かったですが、それによって、瀬川アトムの凛々しさとスタイリッシュさがより確認できた気がします。
思春期直前のふっくらとした美少年ならではの瀬川アトムだったと思います。
なお、同級生にも大人気でした。
DVDは、私も迷わず購入しました。以前は、軍服を着たアトム少佐の画像が紹介される事が殆ど無かったので、特に、火星探検を観れた時は、「本当にまた見れた。」と感動しました。
記事本文に書きましたように、私は『鉄腕アトム』はアニメの想い出が圧倒的に強いです。こういうのって、いつ、何歳のときに観たのかという要素が大きいですね。数年早く生まれていたら、私も実写アトムへの思い入れが大きかったと思います。
なお、原作の漫画の火星探検隊長のアトムは、学生服のような上下の軍服を着ていましたが、アニメは、実写も考慮したのか、学生服的ではなく、もっとモダンな軍服になっていましたね。ズボンは穿いていました。ズボンを穿かずにジャケットだけだったのは、実写版だけです。
これは、実写のつなぎが服を着たような感じになっていたので、ジャケットとつなぎのパンツ部で、コーデできたのだろうと思います。漫画の海水パンツのように薄いパンツでは、ジャケットだけとは行かなかったでしょう(笑)。
我々の世代には、漫画と違い、実写の軍服を着た瀬川少年が軍服姿に高揚感を感じているようなイメージの演技が、懐かしいです。