2018年07月30日

『54字の物語』

 氏田雄介『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語』PHP研究所(18)を買いました。ちょうど54字(9字×6行)で終わる小説が90編収録されています。面白い試みですね。
 帯に大きく書かれている「この物語の意味、わかりますか?」には、馬鹿にされているように感じ、ちょっぴりむかむか。もちろん、すれっからしのショートショートじじいに向けられた言葉ではないと承知していますけれど(笑)。
 ちなみに、この表紙に載っている作品、私が高校1年のとき(1973年)に書いたショートショートの亜流と言ってもいいような内容です。もちろん、盗作とかそういうことを言っているわけではありません。
 もう一点。裏表紙に書かれている「他人事」に「たにんごと」というルビが振られていることが気になりました。「他人事」は「ひとごと」と読みます。「たにんごと」ではありません。私もそうでしたが、読書によって漢字の知識を得る子どもは非常に多いと思います。子ども向けの本だけに、こういうところには細心の注意を払ってほしいものです。
 せっかく面白い試みなのに、つまらない瑕疵があり、ものすごく残念です。
54字の物語.jpg
posted by 高井 信 at 19:09| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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