
「両角長彦は星新一である!」
え? 何これ。
「解説(香山二三郎)」を読みますと、「両角長彦は星新一である」というフレーズがふと浮かんだのは「連作長編仕立ての各編の終わりにショートショートが付されていたからにほかならない」とのこと。え? それで?
デビュー前にさまざまな雑誌にショートショートや短編を投稿し、数多く採用された実績もあるようですが、それにしても……。
とにかく読んでみようと、その本『ブラッグ 無差別殺人株式会社』実業之日本社文庫(14)を購入しました。
さっそくショートショート(7編)だけ読み――うん、面白い。でも、7編読んだだけでは、なんとも言えないなあ。
で、調べてみますと、同趣向の本がほかにも2冊あるようです。
『便利屋サルコリ』光文社(13)/光文社文庫(15)
『ハンザキ』双葉社(14)/双葉文庫(16)
とりあえず両方の初刊本を購入(基本的に、私が最初に買うのは初刊本です)。これまたショートショートだけ読みました。
確かに、ショートショートを量産できそうな感じですし、一連のショートショートは評価しますけれど、ショートショート集を1冊も出していない作家に対して「両角長彦は星新一である!」ってのは、いかがなものでしょうか。
読者の興味を惹くため、というのもありましょうが、というより、それが目的かもしれませんが、解説者の勇み足だという気がします。



ウィキペディアを見ますと――
>デビュー前のアマチュア時代に三枝蝋名義で、
え? 三枝蝋? この名前、知ってる。どっかで会ったような気がする。
ネット検索してみましたら、堀晃さんの日記(過去ログ→ここ)がヒットしました。
三枝蝋さんは大阪シナリオ学校主宰「第1回ショートショート大賞」の受賞者で、1999年11月6日、その表彰式で顔を合わせていたみたいです。すっかり忘れていました。いかんなあ。
ともあれ、両角長彦には今後も注目していきます。ショートショート集が出ることを期待。
ショートショート集が出るといいですね。期待しております。