何気なく手に取ったところ――
あれ? ソフトカバー? この本、ハードカバーじゃなかったっけ? 確か、単行本は1種類しか出てなかったよなあ。カバー画にも見覚えあるし、ハードカバーというのは私の勘違いなのかなあ。
若いころでしたら記憶力には絶対の自信がありましたが、いまや完全無欠のボケジジイ。自分の記憶が当てにならないことは、思い切り自覚しています。
私の勘違いと結論し、そのまま棚に戻して帰途に。帰宅したころにはこのことをすっかり忘れていまして、のほほんとブログ記事を書いたのですが、しばらくして、そういえば……と思い出し、うちにある『おかしな先祖』を確認したところ――
ありゃ、ハードカバーではないですか。ということは、私の勘違いではなかったのですね。私が知らないだけで、『おかしな先祖』にはハードカバーとソフトカバーがあった! うっひゃあ(驚)。これって、よく知られていることなのかしらん。
こういうときに頼りになるのは星新一コレクターです。
星新一・未収録作品の調査・収集でもお世話になった和田信裕さんに電話して事情説明。すると驚いたことに、和田さんもソフトカバーなんて知らないとのこと。
和田さんには「明日にでも確認しに行きます」と話し、電話を切ったのですが――
あの本、なんだったんだろう。もしかしたらカバーだけが『おかしな先祖』で、中身は別の本だったのかもしれないなあ。そんなにすぐには売れないと思うけど、明日、もし見当たらなかったら、めちゃ後悔するなあ。
どうしようもなく気になってきて、再出撃。中身も『おかしな先祖』であることを確認し、購入してきました。
ソフトカバーは昭和50年7月24日発行の第10刷。初版の発行日はハードカバーもソフトカバーも同じで、昭和47年10月20日です。定価はハードカバー(初版)500円、ソフトカバー(10刷)620円。
以下、書影を掲載します。
まずは表紙と背。言うまでもありませんが、左がハードカバー、右がソフトカバーです。


続いて本体。

ひと回り小さいだけで、デザインそのほか、同じです。
ということで、情報を求めます。
皆さんがお持ちの『おかしな先祖』はハードカバーでしょうか、ソフトカバーでしょうか。発行日データとともにお知らせいただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
講談社の、ほかのハードカバー『なりそこない王子』『おみそれ社会』『声の網』もソフトカバー版があるかもしれないと思いました。こちらの情報もよろしくお願いします。
そういえば、去年だったか古本屋で、角川書店の翻訳物――『この完全なる時代』や『悪魔のワルツ』のハードカバーを見かけ、「私が買ったのはソフトカバーだったなあ、ハードカバーもあるのか」と思ったことを思い出しました。こういうことって、けっこうあったんでしょうかねえ。
9刷をお持ちの方、いないでしょうか。