小説でしたら黒岩涙香『巌窟王』、映画でしたらジョン・スタージェス監督の『大脱走』なんですよね。ベスト5とかベスト10を選ぶとなると悩むでしょうけれど、ベスト1でしたら全く悩みません。『巌窟王』と『大脱走』は私にとって、まさにオールタイム・ベスト1なんですよ。何があろうと、この座は揺るがないと思います。
『巌窟王』のことは何度も書いていますから、今回はさらっと流して、『大脱走』のことを……。
この映画を初めて観たのは、小学6年のときだったと思います。テレビのロードショー。前後編の2週連続放送で、後編が待ち遠しかったこと! その後も、テレビ放送があるたびに観ていますし、ビデオやDVDも買っちゃいました。とにかく、理屈抜きに楽しいんです。好きなんです。
下の写真は左から、ハヤカワ文庫NV(77)、ビデオ、DVDです。



いま気がつきました。ビデオは約165分、DVDは173分なんですね。8分の違いは何なのかな。ちょっぴり気になります。
http://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/f14c0050ccc434570e3399d059fb36b4
この映画、神戸は三宮の阪急会館のお別れ上映会の映画でした。もちろん私も観に行って阪急会館にお別れをしました。
http://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/f128bfac2da396553a5692627f094d69
この映画の監督のジョン・スタージェスの「荒野の7人」もだいすきです。マックィーン、ブロンソン、コバーンの3人は両方に出ています。3人とも好きな俳優さんです。
なんだか、久しぶりに観たくなってきました。
笑いというのは「緊張の緩和」であるとおっしゃっていたと思います。
なにかちょっとした緊張があり、どうなるのだろうと思っていると、そこにオチがあり、なァんだそういうことだったのかと緊張が緩和され、ほっとして笑いが生れる…そんな説だったと思います。
ショートショートのオチで笑うのもこの理屈じゃないでしょうか。
元プロレスラーの故・山本小鉄さんは『ミステリとプロレスは似ている。どちらも反則ギリギリが一番面白い』とおっしゃっていたそうですが、『SFとプロレスは似ている。どちらも反則ギリギリが一番面白い』としたほうが私にはもっとピンときます。
反則ギリギリだからこそ「緊張の緩和」の度合いも大きいのです。
ミステリで反則はタブーですが、SFでは多少の反則は許されるのではないでしょうか。プロレスと同じですね。