2011年12月16日

『世界は蜜でみたされる』

 とある必要が生じて、飯田茂実『一行物語集 世界は蜜でみたされる』水声社(98)を手に取りました。2009年4月8日の記事「一文物語」で触れた本です。
 前の記事を書いたときには1冊持っているだけでしたが、あのあとブックオフで帯付の本を見かけ、それがまた「333篇の愛」なんて惹句が踊っていて、そんなのを見たら買っちゃいます。
 買ったはいいけど、以前から持っている本を探すこともなく、そのまま放置。つくづく、いいかげんですね(苦笑)。
 今回、まずは帯付の本を見つけ、さて、前から持ってた本はどこにあるのかな? と書棚を探索。簡単に見つかったのですが……。
 ありゃ? 違う。違うぞ。
 そうなんです。カバーのデザインが、ほんの少しですけれど変更されていたのです。
 下の書影は左から――
 初版(1998年8月30日発行)
 同上(帯を外して)
 2刷(1998年10月10日発行)
 2冊の背(左が初刷、右が2刷)
世界は蜜でみたされる.jpg 世界は蜜でみたされる(初).jpg 世界は蜜でみたされる(2刷).jpg 背.JPG
 タイトル部分を拡大しますと――
タイトル(初).jpg タイトル(2刷).jpg
 一目瞭然ですよね。「一行物語集」という文字の色が初刷は赤、2刷は白になっているのです。わかりにくいですけれど、絵の色合いも微妙に違っています。いやあ、2冊を手に取るまで、全く気づかなかったですねえ。
「本の雑誌」2011年12月号に掲載の代島正樹「「ほんとひみつ」殺人事件!?」に、「このように“実際に見比べて気付く”ひみつは多い」と書かれています。まさにその通りですね。深~く頷いたのでした。
posted by 高井 信 at 20:08| Comment(1) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
急に思い出したので……。
 北村薫・宮部みゆき編『とっておき名短篇』ちくま文庫(11)に、冒頭からの109編が収録されています。1年くらい前に発行された本ですから、まだ新刊書店の棚に置かれていると思います。
Posted by 高井 信 at 2011年12月19日 17:52
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