
読み始める前に本をぱらぱらと眺めていて、「おっ」と私は思わず声を上げました。「猟奇怨念因果物語 猫の怪」という作品の末尾に――
>(入江将介/作 梅田佳声/演による紙芝居『猫三味線』に
>インスパイアされた作品です)。
と書かれていたからです。
おおっ、『猫三味線』!

聞いたことのない作品でして、紙芝居をDVDで観て面白いんだろうか? とは思ったものの、とりあえず鑑賞。
あまり期待していなかったわけですが、これが想像とは大違いで、抜群に面白かったんですね。紙芝居師・梅田佳声の語りがまさに絶妙。3時間近い長尺ものですが、全然気になりませんでした。(のちに中古DVDを見かけ、購入しました)
ということで、「猟奇怨念因果物語 猫の怪」です。
『猫三味線』にインスパイアされた小説となれば、期待しちゃいますねえ。しかし……。
読み終わって、これがインスパイア作品? と首を傾げました。登場人物もストーリーも紙芝居とほとんど同じではないですか。もちろん面白かったんですけれど、これをインスパイアと言ってはいけないですね。まあ、翻案というのが妥当でしょう。
久しぶりに『猫三味線』を鑑賞したくなりましたが、う~~~~ん、166分。
本書には怪談映画6編を収録したDVDが付いていますが、まだ観ていません。ほかに観たいDVDがたくさんあるんですよね。