
エドガー・アラン・ポオの短編「アッシャー家の末裔」「楕円形の肖像」「リジェア」を原作にしているとのことですが、「アッシャー家~」以外は読んだことがなく、どのあたりが「楕円形の肖像」や「リジェア」なのか、よくわかりません(苦笑)。
サイレントなのですから当然と言えば当然ですが、物語は静かに進行します。幻想的な雰囲気のなかに、じわじわと迫ってくる無気味さ……。派手な演出はないんですが、画面に惹きつけられます。見せ方がうまいんですね。

このビデオを買った理由は、スチュアート・ゴードン監督の作品であること、これに尽きます。
スチュアート・ゴードンという名前を意識したのは、『死霊のしたたり』を観たときです。H・P・ラヴクラフト「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」を原作とする映画ですが、これがまあ何と言うか、100パーセント私好みなのでした。エログロ&ホラーに加えて、お茶目さも満載。このお茶目さ、それに下品さがたまらないですねえ。
全3作で、シリーズが進むたびにお茶目度、下品度はアップしていきます。ちなみに、最も印象に残っているのは、第3作のエンド・ロールでバックに流れている映像だったりします。よくもまあ、こんなシーンを撮ろうと思いましたねえ。いや、思うだけならともかく、本当に撮ってしまうなんて……。このお茶目さというか下品さには、呆れるしかありません(笑)。
あ。
ジャケット画像をアップするために『死霊のしたたり』シリーズを手にして、初めて気がつきました。スチュアート・ゴードンが監督を務めたのは第1作だけだったんですね。
まあ、私の映画に関する知識はこんなものです。



というわけで、『ペンデュラム』ですが……。
悪くはないけれど、期待していたような映画ではありませんでした。お茶目さ皆無なんですよね。残念!