2009年11月26日

映画『プラーグの大学生』

プラーグの大学生.JPG 私のなかの映画ブームは沈静化しつつあります。今月前半は毎日のように映画を観ていましたが、ここのところは数日に1本というペースです。観なくなると全く観ない日々が続き、それもつまらないので、これくらいがちょうどいいですね。
 先日、ブックオフで『プラーグの大学生』のビデオを見かけました。
 だいぶ前、NHK-BSで放送されたものをビデオ録画してあり、特に欲しいとは思わなかったのですが、何気なく手に取ってジャケットの説明文を読むと、「approx.58min.」と書かれています。
 え? そんなに短かったっけ?
 疑問に思い、とりあえず買うことにしました。で、帰宅して調べてみると、あらら、『プラーグの大学生』って3回も映画化されているのですね。――最初が1913年、2回目が1926年、3回目が1935年。いやあ、知りませんでした。
 NHK-BSで放送されたのは1926年版、買ったビデオは1913年版です。上映時間が違うのも当たり前です。
プラークの大学生.JPG ふと思いついて、小説版――H・H・エーヴェルス『プラークの大学生』創元推理文庫(85)を読むと、解説「エーヴェルスと映画(前川道介)」で3作ともに触れられていました。(映画の邦題は「プラーグ」、小説は「プラーク」です)
 この本は読んだはずなんですが、こういった映画の情報に関しては、全く記憶にありません。前にも書きましたように、私は映画大好きですけれどマニアックな部分はなく、ほのぼのと楽しんでいるだけ。詳しいデータには、あまり興味はないのです。
 確か購入した翌日だったか、1913年版『プラーグの大学生』を鑑賞。ご存じの方も多いでしょうが、『プラーグの大学生』はモノクロの無声映画です(未鑑賞の1935年版はトーキーのようです)。現在のド派手な映像に比べれば物足りませんが、何とも言えない味があって、けっこう好きだったりします。。
メトロポリス.JPG 楽しく観終えて、その勢いに乗って、やはりモノクロ無声映画の傑作『メトロポリス』(1926年製作)を久しぶりに観ました。いいですねえ、この雰囲気。
 レトロ趣味、ここに極まれり! であります。

 さて……。
『プラーグの大学生』はドッペルゲンガー映画です。
 そんなわけで――って、どんなわけか知りませんが、今日もまた、私が昔書いたショートショートをアップします。「自転車・自動車」――私が高校1年のときの作品です(1973年12月2日脱稿)。ドッペルゲンガーではないのですが、その亜流と言えないこともありません。
 実は、昨日の「世界大沈没」にしても今日の「自転車・自動車」にしても、書いたことをすっかり忘れていました。木下古栗『ポジティヴシンキングの末裔』の紹介文を見て「陰毛宇宙」を思い出し、それを発掘する過程でいろいろと出てきたという次第。
 私がショートショートらしきものを初めて書いたのは中学3年の冬でしたが、そのときは1本だけで、あとは続かず。高校に入学してから、何かアイデアを思いつくと書くようになりました。高校1年の冬――1973年の12月には、何があったのか知りませんが、なんと1ヶ月で10本ものショートショートを書いています。「世界大沈没」と「自転車・自動車」は、そのうちの2本です。
 思い返せば、あのころは何か思いつくと、「思いついたぞ。それっ」と、ろくに考えもせずに文章化していました。はっきり言って、とても小説とは言えない産物ですね。
 私が心を入れ替えて、ちゃんと考えて書くようになるのは高校1年の終わり、筒井康隆主宰のSF同人誌〈ネオ・ヌル〉に入会してからです。プロの作家に読んでいただくのに、こんないいかげんな態度ではいけない、と。

【お詫び】2013年11月26日
 ゆえあって、ここに掲載してあったショートショート「自転車・自動車」を削除しました。
posted by 高井 信 at 13:37| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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