子どものころ、TVドラマの『宇宙大作戦』は大好きで、欠かさず観ていましたが、『スタートレック』と呼ばれるようになってからは、TVドラマも映画もほとんど観ていません。(映画『スタートレック』は、第2作か第3作まで観たと思いますが、定かではありません)
この映画も、観る気は全くなかったのですが、SFファンの友人に勧められ、んじゃ、久しぶりに観てみようか、と。
もちろん例によって、予備知識はゼロです。どんなクルーなんだろう。船名は? などなど、何も知らないままに観始めたのですが……。
ななな、なんと、これは……。私が観ていたTVドラマ『宇宙大作戦』のプレ・ストーリー――若き日のカーク船長やミスター・スポックの冒険譚ではないですか。
そうと気がついた瞬間、何とも言えない懐かしさに包まれました。何十年も前に観たドラマであっても、あの個性的なキャラクターたちは脳裡に焼きついています。物語世界に没頭するのに、さして時間はかかりませんでした。
2時間あまりという長尺の映画でありながら、全く退屈することはなく、最後まで思い切り楽しめました。
いやあ、面白かったですねえ。勧めてくれた友人に感謝です。
ふと、何歳くらいのときにTVドラマ『宇宙大作戦』を観ていたんだろうと思い、瀬戸川宗太『懐かしのアメリカTV映画史』集英社新書(05)を手に取りました。巻末の「日米TV映画史年表」を見ると、日本での放送開始は1969年4月。――私が11歳のときですか。
おそらく私が観ていたのは本放送だったと思います。また、再放送も何度か観ているような……。
この『懐かしのアメリカTV映画史』は帯に“昭和三〇年代の子どもたちへ!”とあります。まさに、その通り。もろに昭和30年代の子どもだった私は、読みながら大きく頷いたものでした。同世代の方々にお勧めします。