同記事には、以下のように書きました。
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〈世界ユーモア文学全集〉は1969年には〈世界ユーモア文学選〉として、さらに1977年から78年にかけては〈世界ユーモア文庫〉として、全10巻の再編集新装版が刊行された(両者は同一ラインナップ。いずれもソフトカバー)。
―リスト省略―
新装版では、別巻の3冊、さらにはモルナールやボンテンペルリなどの作品もカットされ、少なくとも私にとっては、大きく魅力が失われた叢書になってしまった。先ほど「長編を除いて再編集したら、ショートショートの叢書になる」と書いたが、その逆に近い方針で再編集が行なわれてしまったわけで、残念な限りである。
なお、別巻の3冊は、別の形で新装版(ソフトカバー)が発行され、さらにはちくま文庫にも収録されている。
河盛好蔵訳編『ふらんす小咄大全』筑摩書房(68)/ちくま文庫(91)
井上一夫訳編『アメリカほら話』筑摩書房(68)/ちくま文庫(86)*ちくま文庫版は再編集
浜田義一郎訳編『にっぽん小咄大全』筑摩書房(68)/ちくま文庫(92)
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実は〈世界ユーモア文学選〉は、記事を書いた3月6日の時点で所有していたのは、書影を掲載した『マリナー氏ご紹介/トッパー氏の冒険』だけでした。ほんと、見かけないんですよね。>〈世界ユーモア文学選〉
先日、〈世界ユーモア文学選〉版の『エッフェル塔の潜水夫』を入手しました。巻末に既刊目録があって、それを見ると、『ふらんす小咄大全』『にっぽん小咄大全』『アメリカほら話』の3冊も〈世界ユーモア文学選〉に含まれています。――つまり、〈世界ユーモア文学選〉は全10巻ではなくて、全13巻(あるいは、全10巻+別巻3冊)だったんですね。
別巻(?)の3冊は所有していますが、どこにも〈世界ユーモア文学選〉とは書かれていなくて、気がつきませんでした。いいかげんな調査であったと反省しています。
なお、〈世界ユーモア文庫〉は全10巻で間違いないと思います。
書影はカミ『エッフェル塔の潜水夫』の――左から〈世界ユーモア文学全集〉版(61)の函と本体、〈世界ユーモア文学選〉版(69)、〈世界ユーモア文庫〉版(77)です。
【追記】2011年1月7日
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