津山紘一の本、けっこう買ったよな~とネットで簡単に調査してみたところ、どうやら全著作を持っているようです。書庫をチェックすると、あっという間に全著作を揃えることができました。
私の蔵書は、もちろん世間一般から見れば多いですが、いわゆるコレクターのなかでは少ないほうだと思います。取り得は、こうしてすぐに目当ての本が取り出せることです。まあ、蔵書が少ないからできることですが。
津山紘一もショートショートの書き手として、重要な存在と思います。せっかく本を取り出しましたので、著作リストを掲載することにします。
『プルシャンブルーの奇妙な黄昏』徳間書店(79)
『プレイボーイスパイ城京助の華麗なる大冒険』集英社(79)*連作長編
『時のない国 その他の国』集英社(80)
『樅の木の物語』集英社文庫コバルトシリーズ(80)*長編
『架空の街の物語』集英社文庫コバルトシリーズ(81)
『丘の家のノン』CBS・ソニー出版(81)*長編
『ハンブルク物語 Peep Show』徳間書店(82)
『人騒がせな死体たち』集英社(82)
『屋根裏狂躁曲』集英社(83)*長編
『宇宙料理店 特選:おいしそSF短編集』集英社文庫コバルトシリーズ(83)
『ABC大辞典』徳間書店(84)
リストをご覧になって、1冊も再刊(文庫化)されていないことに気がつかれたでしょうか。これは残念ですねえ。
残念ながら津山紘一の諸作品は挙げられておらず……。名作と認められなかったのか? あるいは、SFと認められなかったのか?
となれば、これは私の仕事です。文庫化されていない名作ショートショート集をチョイスするのは、さほど大変ではないし、楽しい作業と思います。ご期待ください。
【追記】
この記事の冒頭で、私の蔵書数はコレクターとしては少ないほうと書きましたが、それは『SF本の雑誌』に「一万二万は普通」(by 大森望)と書かれていた(74ページ)からです。
「牧眞司・日下三蔵・北原尚彦」――(比較的)若手SF系古本コレクターですか。なるほど~。ということは、牧眞司より2歳年上の私も、ぎりぎり若手なんでしょうか(笑)。
ちなみに、牧眞司くんは大学の2年後輩、日下三蔵さんはかつての担当編集者、北原尚彦さんには現在いろいろお世話になっております。
ショートショート・コレクターとしては、たぶん最高クラスと思います。もっとも、比較の対象はありませんが。
ではなくて、『樅の木の物語』が『丘の家のノン』の再刊です。で、『樅の木の物語』が1980年刊と書いたのも間違いで、正しくは1985年刊。
いずれもちゃんと奥付を確認したと思うのですが、どうしてこんな初歩的なミスをしてしまったのか……。
重ねがさね、申しわけありません。