前記事のコメントにも書いたように、私が初めて読んだハミルトン作品は『スター・キング』創元推理文庫(69)です。私がSFファンになって最初期に読んだSFの1冊。いやあ、面白かったですねえ。
その続篇『スター・キングへの帰還』創元推理文庫(73)が出たときにも、すぐに買って読みました。のちにハヤカワSFシリーズ版『天界の王』(69)も買ってしまったほどで、それくらい好きだったんですね。
短編集『フェッセンデンの宇宙』ハヤカワSFシリーズ(72)も、おそらく新刊発売時に買ったと思います。ハミルトンの短編に期待していたわけではなかったのですが、一読、ぶっ飛びました。――「ハミルトン、こんなのも書くんだ~! 面白いっ!」
とにかくハミルトンは大好きな作家なので、書き出すと止まりませんが、ここはショートショートのブログということで……。
ハミルトンの邦訳短編集リストを掲載することにします。(←かなり強引ですが、ご容赦)
『フェッセンデンの宇宙』ハヤカワSFシリーズ(72)
『星々の轟き』青心社SFシリーズ(82)
『フェッセンデンの宇宙』河出書房新社・奇想コレクション(04)*ハヤカワSFシリーズ版とは別内容
『反対進化』創元SF文庫(05)
『眠れる人の島』創元SF文庫(05)
ショートショートと言える長さの作品は皆無に近いですが、ハミルトンの奇想アイデアはショートショート・ファンの嗜好と通じるものがあると思います。
* * *
『星々の轟き』は、これまた懐かしい青心社SFシリーズの1冊です。実に素晴らしい――私好みの叢書でした。ハミルトン以外にもR・A・ラファティ『子供たちの午後』(82)、ロバート・F・ヤング『ピーナツバター作戦』(83)、ヘンリイ・カットナー『世界はぼくのもの』(85)……。
と書庫で本を手に取っていて、デーモン・ナイト『ディオ』がないことに気がつきました。この叢書、短編集だけはすべて買っていたはずなんですが……。
ショックを受けております。
青心社SFシリーズは、2006年、『子供たちの午後』と『ピーナツバター作戦』が復刊されました。
強烈にお勧めしておきます。
非常にみずみずしい、SFの初心のセンスオブワンダーがありますね、ハミルトンの短編には。
私は「翼を持つ男」が特にお好みです。