2017年10月05日

「恍惚エスパー」

 あるものを探していて、すっごく嬉しいものが見つかりました。
 いくつかあったのですが、最大の収穫は「恍惚エスパー」の打ち出し原稿です。
 この作品、大原まり子・岬兄悟編『SFバカ本』ジャストシステム(96)に発表しましたが、実はあれは短く書き直したものでして、元は3倍くらい長いのです。言うまでもなく、見つかったのは長いほう。
SFバカ本.jpg スプラッタ・ラブ.jpg
 詳しい事情は省きますが、シモネタSF短編集『スプラッタ・ラブ』ケイブンシャ文庫(88)が出た直後、別の出版社から同系統の作品集を出そうか、なんて話があったのです。嬉しいですけれど、シモネタSF短編、1冊分も残っていません。
「んでは、150枚くらいのを書き下ろします」
 と言って書き上げたものの、出版の話は立ち消え……。150枚のシモネタSFなんて使い途がなく、そのまま放置していました。ずいぶん経って、『SFバカ本』への執筆依頼が来たとき、これを短編化してみようか、と思いついたのです。
 オリジナルを書いたときは、まだワープロを使っていない時代で、原稿用紙に手書きでした。あの原稿、どこへ行ったのかなあと、たまに思わないでもなかったのですが、見つかったところで使い途があるわけでなし。それに、短くしたバージョンとはいえ発表しているわけですから、特に探そうとは思っていませんでした。
 それがまあ、考えてもいなかったところから出てきたのです。いやあ、嬉しいですね。
 オリジナルを書いたのは30年近く前、短編版も20年以上前。うっひゃあ、でありますよ、ほんと。
 今回、見つかったのはワープロの打ち出し原稿です。40字×40行で、ちょうど50枚。すっかり忘れていましたが、テキスト入力して、打ち出していたんですね。これまた覚えていませんけれど、そのとき原稿は捨ててしまったかも。
 入力したのなら、どこかにデータが残っているかもしれませんが、フロッピーでしょうし、ワープロソフトはたぶん新松。うちにあるパソコンではXPにフロッピーDDは付いているものの新松は読めません。打ち出し原稿が見つかったのは最高の形と思います。
 さて、この原稿をどうしようか。
 え~。変な虫が疼いております(笑)。
posted by 高井 信 at 20:09| Comment(6) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『芸能人ショートショート・コレクション』

芸能人ショートショート・コレクション.jpg 田丸雅智くんから新著『芸能人ショートショート・コレクション』角川春樹事務所(17)を送っていただきました。ありがとうございます。
 実在する芸能人をモチーフにした作品を10編収録。エッセイとショートショートの中間という位置づけなのかな。
 著者名よりも、その芸能人の名前のほうが大きく印刷されているというのは(笑)。ぱっと見たら、芸能人の方々が何か書いていると思っちゃうでしょう。ついでに書いておくと、目次も芸能人の方々の書かれた作品が収録されているとしか思えない作りになっています。
 勘違いして買う人、出てきそうだなあ。いいのかな?
目次.jpg
posted by 高井 信 at 14:20| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする