2013年04月11日

村川透&松田優作コンビ

 学生時代、村川透監督・松田優作主演のハードボイルド映画を楽しく観ていました。
 1978年『最も危険な遊戯』『殺人遊戯』
 1979年『俺達に墓はない』『蘇える金狼』『処刑遊戯』
 1980年『野獣死すべし』
 私が大学2年から4年のときですね。ほとんどは封切り時に映画館(試写会も含めて)で観たと思います。面白かった印象は残っているんですが、30年以上も経ってしまうと、記憶にあるのは断片的な映像やセリフだけで、肝心のストーリーは、どれがどれやら、何が何やら状態です。
 ちょっと前、レンタルビデオショップ内をふらついていたとき、『蘇える金狼』が目に飛び込んできました。特に理由はないのですが再鑑賞したくなって、その近くにあった『俺達に墓はない』とともにレンタル。帰宅後、さっそく観ました。――そうそう。これこれ。うわあ、面白いなあ。
 しばらく間を置き、ほかの4作もレンタルしました。松田優作の魅力(&狂気の演技)爆発! いやあ、若いころに観ようが年くってから観ようが、面白いものは面白いですねえ。もう大満足です。
 私の好みでトップ3を挙げるなら、『蘇える金狼』『殺人遊戯』『俺達に墓はない』となりましょうか(ただし、最も強烈なのは『野獣死すべし』の列車のシーン)。――まあ、こんなことを書いていても、数年もすれば、「どれがどれやら、何が何やら状態」になるんですよね(苦笑)。

 テーマソングもいいなあ。>『蘇える金狼』
posted by 高井 信 at 22:41| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

行商

 新作ショートショート(?)です。


                行商

 ひとりの若者が竿竹売りのもとでしっかりと修行し、地元に戻ってきた。
「た~けや~、さ~おだけっ」――発声法も間の取り方も完璧にマスター。彼が売り歩こうとしているのは竿竹ではなく竹の子だが、語呂は似ているし、全く問題なかろう。
 ミニバンに竹の子を積み、いざ出発! ――意気揚々と行商を開始したものの、なぜだかさっぱり売れない。
(初日からこれでは先が思いやられるなあ)
 がっくりしつつも公園の脇にクルマを駐め、
「た~けや~、た~けのこっ。た~けのこはいかがっすか~」
 とやっていると、ひとりの男が笑いながら話しかけてきた。
「おみゃあさん、何とろくしゃあことやっとりゃーす。ほんなもん欲しがるやつ、おるわけにゃあて。おみゃあさんこそ、たーけだがや」

【蛇足】
 名古屋の人なら一度は思いついた(あるいは耳にした)ネタだろうと思います。
 唐突に、これを作品化したらどうなるんだろ、と思い、書いてみました。
posted by 高井 信 at 10:34| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする