2013年04月04日

『燃える空飛ぶ円盤』

 北村小松『燃える空飛ぶ円盤―北村小松UFO小説集―』日本初期SF映像顕彰会(12)を読み始めました。『空飛ぶ円盤のあけぼの―北村小松UFO随想集―に続く、北村小松顕彰・第2弾です。
 これまた、北原尚彦さんに代理購入を頼んでおき、昨日届いたもの。ほんと、ありがとうございます。
 本書とは関係ありませんが、空飛ぶ円盤(UFO)小説と聞いて、すぐに思い出すのはロバート・マイアル『謎の円盤UFO』です。かのTVドラマのノベライズですが、実は私、なぜだかTVドラマはあんまり観ていなくて、このノベライズの印象のほうが強いです。
◎ロバート・マイアル『謎の円盤UFO①』ハヤカワ文庫SF(75)
◎ロバート・マイアル『謎の円盤UFO②』ハヤカワ文庫SF(76)
燃える空飛ぶ円盤.jpg 謎の円盤UFO・1.jpg 謎の円盤UFO・2.jpg
 その名もズバリ、『空飛ぶ円盤』というタイトルの小説もありました。ラリー・マドック〈TERRAの工作員〉シリーズの第1巻。UFO小説かと思いきやタイムパトロールものでして、意表をつかれたことを思い出します。
◎ラリー・マドック『TERRAの工作員①空飛ぶ円盤』創元推理文庫(71)
◎ラリー・マドック『TERRAの工作員②黄金の女神』創元推理文庫(71)
◎ラリー・マドック『TERRAの工作員③エメラルドの象』創元推理文庫(72)
◎ラリー・マドック『TERRAの工作員④タイム・トラップ』創元推理文庫(76)
空飛ぶ円盤.jpg 黄金の女神.jpg エメラルドの象.jpg タイム・トラップ.jpg
『燃える空飛ぶ円盤』の解題(猫山れーめ)末尾には――
>これら異色SF作品については次巻を待って紹介したい。
 おおおーっ! UFOエッセイやUFO小説以上に楽しみです。
posted by 高井 信 at 23:28| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「コンピュータにSFは書けるか」

 昨日、北原尚彦さんから送ってもらった本のなかには、ペラペラの手作りファンジンもありました。それらを読み終え、片づけようとしたところ――
 ん? こんなの持ってたっけ。
第8回星群祭プログラム.jpg「第8回星群祭プログラム」――奥付はありませんが、1981年7月26日開催のイベントなので、その日の発行と考えていいでしょう。
 A5判、24ページ(表紙とも)の冊子ですが、当日のスケジュールが記されているのは最初の1ページだけで、あとは「特集 コンピュータにSFは書けるか」。このテーマのもと、以下の3つの論考が掲載されています。
 その1「クラインユーベルシュタインの方法から」中西秀彦
 その2「体験からSFへ コンピューターSFは読まないで」山根啓史
 その3「SF小説はコンピューターで描ききれるか?」椎原豊

 言うまでもなく、私の脳裡に「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」が浮かびました。このプロジェクトの30年以上も前にこんなことを! いかにもSFファンらしいですよね。
 うん。楽しい。
posted by 高井 信 at 11:48| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『だれも知らない小さな国』

 佐藤さとるの〈コロボックル物語〉シリーズが好きです。私が初めて読んだのは第1作の『だれも知らない小さな国』が講談社文庫に収録されたときです。
 奥付を確認してみましたら、1973年7月15日第1刷発行。私が高校1年のときですね。これがもう抜群に面白くて、続刊を楽しみに待っていたものです。
だれも知らない小さな国.jpg 豆つぶほどの小さないぬ.jpg 星からおちた小さな人.jpg ふしぎな目をした男の子.jpg
◎佐藤さとる『だれも知らない小さな国』講談社文庫(73)
◎佐藤さとる『コロボックル物語②豆つぶほどの小さないぬ』講談社文庫(75)
◎佐藤さとる『コロボックル物語③星からおちた小さな人』講談社文庫(75)
◎佐藤さとる『コロボックル物語④ふしぎな目をした男の子』講談社文庫(76)

 私が追いかけていたのは、この第4巻まで。その後も書き継がれ、現在では全6巻になっているようですけれど、私のなかでの〈コロボックル物語〉シリーズは4冊で終わっています。
 第1作『だれも知らない小さな国』がもともとは私家版(1959年刊)であったことは知っていました。そんな古い私家版なんて自分には縁がないと思っていたのですが、なんと、復刻版が発行されたのですよ。
◎佐藤さとる『【私家版復刻】だれも知らない小さな国』コロボックル書房(13)
 復刻版だけではなく、付録として〈コロボックル物語〉シリーズの新作短編「ブドウ屋敷文書の謎」が! いやあ、びっくりしましたねえ。すごいですねえ。欲しいですねえ。
 北原尚彦さんが行きつけの古書店でも販売を取り扱うと知り、買っておいてくれるよう頼んだのでした。
 そんなわけで本日、到着しました。
 もはや感動としか言いようがありません。じっくりと、噛みしめるように読みたいと思っています。
 下の画像は左から――共函、『【私家版復刻】だれも知らない小さな国』、「ブドウ屋敷文書の謎」です。
函.jpg だれも知らない小さな国(復刻版).jpg ブドウ屋敷文書の謎.jpg
 佐藤さとるは数多くのファンタジー童話(短い!)を書いていて、ショートショートの観点からも要チェックなのですが、今日は1冊だけ――佐藤さとる版『聊斎志異』とも言うべき怪異掌編連作集を紹介しておきましょう。
『新仮名草子 机上庵志異』講談社(82)/『机の上の仙人 机上庵志異』講談社文庫(85)
新仮名草子.jpg 机の上の仙人.jpg
posted by 高井 信 at 00:19| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする