2012年09月30日

『陶幻郷綺譚』

 拙ブログでもお馴染み・大熊宏俊さんはしばしば、どうして今ごろこんな本を? と驚くような本を読まれ、その感想を掲示板「ヘリコニア談話室」に書かれます。先日まで石川達三『最後の共和国』を読んでいたかと思えば、今度はトマス・モア『ユートピア』に着手されたとのこと。
 両書ともSFファンの一般教養として読んでおくべき本と思いますが、実は私、『最後の共和国』は読んでいないし、『ユートピア』もダイジェスト版を読んだことがあったような、なかったような……そんな感じです。本は持っていますが、今さら読むことはないでしょうねえ。
◎石川達三『石川達三集』新潮社・新潮日本文学(69)*『最後の共和国』も収録。
◎トマス・モア『ユートピア』岩波文庫(57)
石川達三集.jpg ユートピア.jpg
 ユートピア→桃源郷の連想で、こんなショートショート集を思い出しました。
◎出川直樹『陶幻郷綺譚』CBS・ソニー出版(79)*30編収録。
◎出川直樹『陶幻郷物語』三樹書房(88)*32編収録。
 上の加筆・再編集・増補・改題版。現物を手にするまで、続編か姉妹編だろうと思っていました。
陶幻郷綺譚.jpg 陶幻郷物語.jpg
帯.jpg続きを読む
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2012年09月28日

『モンテ=クリスト伯爵』

 新刊書店に行ってきました。購入したのは3冊で、1週間前の記事に【追記】として書きました。
 それはそれとして、買わなかったのですけれど、うへえ! と思わず声を出しそうになった本があります。
 アレクサンドル・デュマ『モンテ=クリスト伯爵』新井書院・オペラオムニア叢書(12)
 書店員に頼んで、写真を撮らせてもらいました。見よ、この迫力!
 ちなみに、岩波文庫では全7巻です。

モンテ=クリスト伯爵.jpg モンテ・クリスト伯.jpg
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2012年09月27日

「つれづれなるままにアンドロイド」

 昨日の記事に――
FAR SIGHT.jpg>私は方程式ものには目がないので
 と書きました。
 私はトム・ゴドウィン「冷たい方程式」が大好き! いわゆる「方程式もの」と呼ばれる作品群も大好き!
 となれば、私も1編くらいは「方程式もの」を書いていそうなものですが、なぜか書いていません。特に深い理由はなく、書きたくなるネタを思いつかなかっただけと思います。
 つらつらと記憶をまさぐり、こんなエッセイを思い出しました。せっかくですので、ご覧に入れましょう。(画像をクリックすると拡大)
 京都のファンジン「FAR SIGHT」№15(1985年9月号)に掲載。「アンドロイド」というテーマで書いたものです。(「FAR SIGHT」についてはここに)

エッセイ2.jpg エッセイ1.jpg
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2012年09月26日

『異常事態発生』

 橋本喬木さんから『The三題話(その11) 異常事態発生』私家版(12)を送っていただきました。いつもありがとうございます。
「落語のごらく」シリーズ(既刊はここここここに)の最新刊です。表題となっている「異常事態発生」は〈樹立社ショートショートコンテスト〉の入選作品。入選の喜びが帯に表われておりますね(笑)。
異常事態発生.jpg 巻頭の「異常事態発生」の次には、その続編(?)「異常事態発生「1+1の方程式」」が掲載されています。トム・ゴドウィンの名作「冷たい方程式」に橋本喬木が挑むと、こうなりますか。こちらのオチも正編に負けず劣らず……(笑)。作品中に方程式もののタイトルがいくつも出てきます。私は方程式ものには目がないので、それだけでも嬉しいのですが、いささか堀晃作品に偏りすぎ。筒井康隆「たぬきの方程式」とか高千穂遙「変態の方程式」とか、ぜひ触れてほしかったです。
 その次の「十人しかいない」の元ネタは言うまでもなく萩尾望都「11人いる!」です。待っているのは、冒頭3編のなかでは最も破壊的な(ダジャレ)オチ。ほんと、やりたい放題ですね(笑)。
 とりあえず3編を読み、目次を眺めてみましたらば、「天使派・慎一郎「ノックの音が」」なるタイトルが目につきました。さっそく一読。なるほど、星新一「ノックの音が」+ジェイコブス「猿の手」ですか。いやはや、なんでもありですなあ(笑)。

【追記】
 ふと思い立って、樹立社サイトを見に行きました。
 おお、「樹立社ショートショートコンテスト2012」の結果が発表されているではありませんか。今回は残念ながら1等星から4等星は該当者なし。5等星4人、6等星6人です。今回、6等星に2人、私の知人がいます。
 で、総評を読んでいましたら、『小さな物語のつくり方2(仮題)』なんて書名が挙げられていました。発売日はまだ決まっていないようですが、これは楽しみですね。
 近刊案内には、江坂遊のショートショート集『きまぐれラボ(けんきゅうしょ)』が! 10月発売予定とのこと。こちらも楽しみです。
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映画『スネーク・フライト』

 この記事でちらと触れましたが、『デッド・フライト』はゾンビ映画として殿堂入りしてしまうくらい面白かったです。
 で、気になっていたのが『スネーク・フライト』です。『デッド・フライト』は『スネーク・フライト』の好評を受けて作られた映画とのことで……。
 旅客機のなかに片や毒蛇、片やゾンビが大量出現。どっちも怖いですねえ。嫌ですねえ。
 どっちがより怖いかというと、ゾンビです。ゾンビのあとに毒蛇を見てもつまらないだろうなあと、観るのを先送りにしていたのですが、本日、なんとなく思い立って、観ることにしました。
 つい先ほど観終わり――
 面白かった~!
 もっと早く観ればよかったです。
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2012年09月25日

映画『怪物くん』

 星新一公式サイト「星新一 ショートショートコンテスト 受賞作リスト」がアップされました。私も少しだけお手伝いしております。

 さて。
 昨夜、映画『怪物くん』を観ました。
 私は子どものころ、マンガやアニメの『怪物くん』を楽しんだ世代です。一昨年だったかに放送された実写TVドラマも、まあ、マンガやアニメとは別物の感覚ではありましたけれど、楽しく観ました。
 今回の映画『怪物くん』ももちろん、オリジナルの『怪物くん』ではなく、実写TVドラマ版『怪物くん』の映画化です。劇場で観る映画と思うと物足りませんが、家のテレビで観るドラマと思えば、もう充分に合格点。楽しく観られました。
 長編アニメ映画の『ドラえもん』を好きな方なら、必ずや楽しめると思います。実際、登場キャラクターに合わせてシナリオに若干の変更を加えるだけで、全く違和感のない『ドラえもん』映画になるのではないでしょうか。
怪物くん.jpg で、今日です。
 昼間、ふらっと近所のブックオフに赴いたところ、藤子不二雄A『怪物くん 映画化記念版!!~怪物ワールド』小学館・My First BIG SPECIAL(11)が目につきました。約500ページ。全22編収録の傑作選です。無性に懐かしくなり、迷わず購入。帰宅して、とりあえず5編読みました。
 う~~ん、実写ドラマも悪くないけど、やっぱりマンガのほうが好きだなあ。なんだかホッとします。続きを読む
posted by 高井 信 at 19:23| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月24日

伊集院静の掌編小説集

 ゆえあって。
 伊集院静の掌編小説集リストです。

『むかい風』集英社(94)/集英社文庫(98)/『あなたに似たゴルファーたち』文春文庫(12)*改題・再編集。3編増補。
『昨日スケッチ』講談社(96)/講談社文庫(99)
『空の画廊』集英社(96)/集英社文庫(03)
『オルゴール』講談社文庫(99)
むかい風.jpg 昨日スケッチ.jpg 空の画廊.jpg オルゴール.jpg
 きっちりとリストアップできているか、あまり自信はありません。ショートショートとなれば調査&収集に燃えるんですが、掌編小説には今ひとつ……。
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2012年09月23日

映画『フライトナイト―恐怖の夜―』


 映画『フライトナイト―恐怖の夜―』(2011年)を観ました。大好きな『フライトナイト』(1985年)のリメイクです。
 昨年末にリメイクを知り、気が向いたら観ようと思っていました。
> 正直なところ、こういう映画って、あんまりリメイクしてほしくないんですよね。
>観たくなっちゃうし、たいていの場合は、観たら失望するし……(悲)。
 正直、そんな気持ちがあったのですが、意外と言いましょうか、嬉しいことにと言いましょうか、とっても楽しかったです。何はともあれ、オリジナル『フライトナイト』の香りが残っているんですよね、派手になった特撮も含めて。
 こういうリメイクなら歓迎です。
posted by 高井 信 at 22:34| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月20日

映画『愛しのジャイアント・ウーマン』

『キル・ビル』を観て『スプラッシュ』を観たくなり、ビデオを探して見つけたのに観ようとせず、『透明人間』を観て……。
 透明人間つながりで『インビジブル』を観ようかと思ったのに……。(ここまで、詳しくはこの記事に)
『透明人間』のあとに観たのは(ダリル・ハンナつながりで)『愛しのジャイアント・ウーマン』なのでした。数年ぶりの再鑑賞です。原題は「ATTACK of the 50feet Women」――そのタイトル通り、ダリル・ハンナが50フィート(約15メートル)に巨大化します。
 いやあ、こういうゲテモノ映画、大好きなんですよね。似たような映画では、ロジャー・コーマンの『アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン』も楽しかったなあ。こちらは60フィート! さらに巨大です(笑)。
愛しのジャイアント・ウーマン.jpg アタック・オブ・ザ・ジャイアント・ウーマン.jpg
『愛しのジャイアント・ウーマン』は1958年の映画『妖怪巨大女』(←すごい邦題!)のリメイクとのこと。オリジナルも機会があれば観たいものです。

 大きくなるだけではなく、小さくなる映画も好きです。
 面白かったなあ。>『縮みゆく人間』
 女性版もあります。>『縮みゆく女』
 allcinemaによると、1981年のアメリカ映画で――
> R・マシスンの原作を映画化した、J・アーノルド監督による「縮みゆく人間」をパロディー化したようなコメディ。スーパーで試供品としてもらった洗剤の為、徐々に体が縮んでゆく主婦が遭遇する未知なる困難をコミカルに描く。
奇想天外.jpg 観たいですねえ。

 ふと、その昔、「沈みゆく人間」という小説を書いたことを思い出しました。
「奇想天外」1980年5月号に発表(単行本未収録)。「新人ショートショート傑作選」として、藤井青銅、二宮由紀子作品と並んで掲載されています。私以外の2人は〈第1回星新一ショートショート・コンテスト〉の受賞者です。私の作品は、ショートショートとしては少し長めかな。
posted by 高井 信 at 22:04| Comment(1) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『歪んだ窓』

 昨夜、友人から届いたメールに、出版芸術社・ふしぎ文学館から発売予定の山川方夫『歪んだ窓』のことが触れられていました。ものすご~~~~く楽しみにしている1冊です。
 今朝――
 確か今月18日発売予定だったよな。買いに行こうかな。
 と思い、念のために発売日が変更されていないかチェック。すると! あらら、24日に延びてしまったのですか。
 版元サイトによりますと――

ショート・ショートの名手、山川方夫傑作集! 
妻子があるのにつきまとう男から心優しい姉を守るには――
表題作ほかショート・ショート36編に加え、巻末には山川方夫・星新一・都筑道夫の貴重な座談会を単行本に初収録。

 収録されるのは『親しい友人たち』と『長くて短い一年(新編)』+座談会です。
 同サイトには各作品名も記されています。『親しい友人たち』はオリジナルのまま、『長くて短い一年』は4編が差し替えられている模様です。だから「新編」なのですね。
「山川方夫・星新一・都筑道夫の貴重な座談会」というのは、「別冊宝石107号 ショート・ショートのすべて」掲載の「ショート・ショートのすべて その本質とは」のこと。さまざまな示唆に富んだ、素晴らしい座談会です。読んだことのない方は、ぜひぜひ!
座談会.jpg
 山川方夫『親しい友人たち』『長くて短い一年』の書影はこちらに。「別冊宝石107号」はこちらです。

【追記】9月27日
『歪んだ窓』を買ってきました。おお、帯に大きく「ショート・ショートの名手」と! 解説(新保博久)には、ちらとですが私の名前も出ていて、こういうのは嬉しいですね。
 ほかに2冊購入。
 エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』河出文庫(12)*〈奇想コレクション〉版に新訳3編を増補
「SFマガジン」2012年10月号*レイ・ブラッドベリ追悼特集
歪んだ窓.jpg フェッセンデンの宇宙.jpg SFマガジン.jpg
posted by 高井 信 at 11:47| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月19日

〈功援会〉出版物

 星新一、筒井康隆のファンクラブの出版物を(私が所有しているもの限定ではありますが)紹介しました。引き続き今日は、火浦功ファンクラブ〈功援会〉の出版物を紹介します。星さん、筒井さんは大先輩作家ですが、火浦さんは私と同世代――いわゆるSF第3世代の作家です。

「功楽園」1号/1984年11月10日発行
「功楽園」2号/1985年8月1日発行
 正会誌と思われます。0号(1984年4月発行)も出ているようですが、うちには見当たりませんでした。3号以降については不詳。
功楽園1号.jpg 功楽園2号.jpg
〈功援会〉では火浦さんを囲むファンの集い〈KOCON〉を開催していました。うちにあるのは、第1回・第2回のプログラムブックです。3回目以降については不詳。
〈KOCONⅠ〉:1984年11月24~25日開催
〈KOCONⅡ〉:1985年9月14~15日開催
KOCONⅠ.jpg KOCONⅡ.jpg
posted by 高井 信 at 17:11| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月18日

コバルト・ショートショート・コンテスト

 ふと思い立ち、雑誌「Cobalt」のショートショート・コンテストについてまとめておくことにしました。
 ひと口に「コバルト・ショートショート・コンテスト」なんて言われていますが、実際には「小説ジュニア」とその後継誌「Cobalt」――ふたつの雑誌にわたって行なわれたコンテストなんですよね。名称も正式には、「小説ジュニア」時代には「マイ・ショートショート」、「Cobalt」時代には「ベスト・ショートショート」です。
 私は「Cobalt」は少しだけ持っていますが、「小説ジュニア」は1冊も持っていません。おもな資料となるのは、両誌の入選作を収録したショートショート・アンソロジー4冊です。(書影はこちらの記事に)
『マイ・ショートショート』集英社文庫コバルトシリーズ(82)
『ベスト・ショートショート』集英社文庫コバルトシリーズ(85)
『ショートショート・グランプリ』集英社文庫コバルトシリーズ(87)
『ショートショートショート』集英社コバルト文庫(90)
 このうち『ショートショート・グランプリ』は、コバルトシリーズ(現在はコバルト文庫)の10周年を記念して行なわれた「SF&ミステリー ショート ショート・グランプリ」の優秀作品を収録したものですから別として、ほかの3冊に収録されているのは――

『マイ・ショートショート』
「小説ジュニア」1980年7月号~1982年6月号(終刊号)掲載の入選作から選抜。きっちりと現物確認したわけではありませんが、「マイ・ショートショート」のスタートは「小説ジュニア」1980年7月号と推測されます。

『ベスト・ショートショート』
 巻末に記載されているデータでは「Cobalt」1983年冬号~1985年夏号掲載の入選作を再録、となっていますが、私が所有している1983年夏号、秋号掲載の作品も収録されていますので、これは明らかに間違い。確認はできていませんが、おそらく「Cobalt」1982年夏号(創刊号)~1985年夏号掲載の入選作を再録、と思われます。

『ショートショートショート』
「Cobalt」1985年秋号~1989年夏号掲載の入選作を再録。創刊以来、季刊で発行されてきた「Cobalt」ですが、次号(1989年10月号)から隔月刊誌になります。すなわち、季刊時代の入選作は『ベスト・ショートショート』と『ショートショートショート』の2冊に全作品が収録されているということですね。

 30年(!)にわたって続いたコンテストですが、残念ながら「Cobalt」2010年3月号をもって終了となりました。コンテストというより雑誌の投稿コーナーというほうが正しいかもしれませんが、ショートショート創作を志す者にとって、憧れの発表舞台だったと思います。
 隔月刊時代の入選作品が単行本化されることを祈りつつ……。
1983年夏号.jpg 1983年秋号.jpg 2001年10月号.jpg 2010年3月号.jpg
 1983年夏号 1983年秋号 2001年10月号 2010年3月号
posted by 高井 信 at 16:39| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『透明人間』

 映画『透明人間』を観ました。『透明人間』といっても、いろいろあります。ちょっと前に観た東宝の『透明人間』は面白かったですし、1933年のモノクロ映画『透明人間』も傑作と思います。
 今回の『透明人間』は……。
 先日の『イングロリアス・バスターズ』に続いて、同じくタランティーノの『キル・ビル』を観たのですね。Vol.1とVol.2で計4時間あまり。ちょっぴり長すぎる感はありましたが、楽しかったです。エンディングに梶芽衣子の「怨み節」が流れ、おーっ!
キル・ビル.jpg

 それと、ダリル・ハンナが懐かしかったですねえ。若いころに観た『スプラッシュ』の映像は深く脳裡に刻まれています。再鑑賞したくなって、TV番組を録画したビデオテープをチェック。「ゴールデン洋画劇場」(高島忠夫・解説)のものがありましたが、いやいや今回は……と思い直しました。
透明人間.jpg ダリル・ハンナがヒロインを演じた『透明人間』を観ようと思ったのです。大好きなジョン・カーペンター監督の作品ということでDVDを買ったものの、(例によって)そのまま放置していたものです。
 ストーリーは今ひとつでしたが、透明人間の特撮――たとえば飲食したり喫煙したりするシーンを存分に楽しませてもらいました。ことに喫煙シーン(いきなり肺が見え、煙が充満。気管を通って出ていく)は秀逸と思います。1992年制作――すなわち20年前の映画ですか。当時の特撮レベルとしては、どうなんでしょうね。
 う~~ん。『インビジブル』を再鑑賞したくなってきたぞ。あの特撮には、ほんと、度肝を抜かれました。
posted by 高井 信 at 10:52| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月14日

筒井康隆ファンクラブの会誌・会報

 何度かに分けてアップした〈エヌ氏の会〉出版物の記事はマニアな方々に喜ばれているようで、何通かメールでエールをいただきました。
「筒井康隆さんのファンジンも」という声もあり、う~~~ん、困ったな。実は私、筒井さんファンクラブの会員だったことは一度もないんですよね。もちろん私は筒井さんの大ファンですし、筒井さんファンの友人も多いです。そういう関係で、発行物を送っていただいたり、会合などで配布されていたものをもらったり……。そういったことはありましたけれど、そんな程度ですから、珍しいもの――マニアな方々に喜んでもらえそうなものはないんですよ。
 ともあれ、ファンジンのダンボールをごそごそ。あれこれ発掘しました。会誌や会報をご紹介します。

◆〈筒井倶楽部〉時代◆
◎「中部皆」
〈中部皆〉会誌。〈中部皆〉は名古屋近辺に住む〈筒井倶楽部〉会員が作ったグループです。うちにあるのは№1(1977/7/17)~№52(1981/7/24)の大部分(揃ってはいません)です。何号まで出ているのか不明。書影は№1。
◎「ん?」
〈中部皆〉会誌。うちにあるのは第1号~6号。続号は出ていないと思います。奥付があるのは第2号(1984/3/11)だけなので、いつ創刊されたのか不明。傑作選(1997/9/20)も発行されていますが、なぜか「ん?」ではなくて「ん!?」(笑)。書影は第1号と傑作選。
 ほかに〈中部皆〉の発行物としては、ビデオ映画『時をかけるゴロちゃん』のパンフレットや拙著『名古屋1997』の復刻版もあります。
◎「TSUTSUI COMPLEX」
〈イン・トウキョウ〉会誌。〈イン・トウキョウ〉は東京近辺に住む〈筒井倶楽部〉会員が作ったグループです。うちにあるのは創刊号(1979/6/30)~第5号(1980/6/21)。続号は出ていないと思いますが……。書影は創刊号。
中部皆.jpg ん.jpg ん!.jpg ツツイコンプレックス.jpg
◆〈日本筒井党〉時代◆
◎「脱走と追跡の情報」
〈日本筒井党〉月刊情報誌。№1(1983/1/10)~№60(1987/12/10)。全60号です。書影は№1。
◎「デマ」
〈日本筒井党〉会誌。うちにあるのは№1(1983/9/1)~№4(1987/7/1)。続号は出ていないと思いますが……。書影は№1。
◎「また何かそして別の読むもの」
〈ツツイスト連合〉機関誌。うちにあるのはVOL.33(1990/12/16)~VOL.45(1993/4/20)のうちの11冊、および号外(1993/11/22)です。書影はVOL.40(1992/9/20)。
脱走と追跡の情報.jpg デマ.jpg また何かそして別の読むもの.jpg
 ざっとチェックして、目についたのは以上でした。
 あ。そういえば、〈筒井倶楽部〉の会報「おれに関する情報」がないですね。少しだけ持っていたような気がするのですが、どこかに埋もれているのか、誰かに差し上げたのか……。記憶にありません。
posted by 高井 信 at 14:47| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月13日

「ホシヅル学入門」

 先日、〈エヌ氏の会〉の出版物を整理しました。おもな目的は存在確認ですが、中身をぱらぱらと眺めたりもします。
 そんななか、ちょっと気になったのが「ホシヅル通信」第21号(1979年10月10日発行)に掲載されていた情報――「ホシヅル学入門」です。「SFアドベンチャー」10月号(創刊第3号)に掲載されているとのこと。
 へえ。そんなの、あったっけ?
 あのころ、SF専門誌すべてを読んでいました。「ホシヅル学入門」となれば、読んでないわけがないのですが、さっぱり覚えていません。情けなや……と思うと同時に、その内容が気になります。
「SFアドベンチャー」誌は遙か昔、ほとんどを処分しちゃっていますが、創刊当初の数冊および拙作掲載号は残してあるはず。――当該号を探すと、すぐに見つかりました。
 目次を見ると――
■ホシヅル学入門―エヌ氏の会………………92
 全6ページで、3つのパート――「ホシヅルの歴史」「ホシヅルの生態」「ホシヅル神話」に分かれています。群を抜いて面白いのが「ホシヅルの生態」で、これは「ホシヅル通信」第19号(1979年4月25日発行)に掲載された「ホシヅル論争――ホシヅルの繁殖における宇宙生物学的一考察」を改稿したもの。この元バージョンを書かれたのは(「SFアドベンチャー」誌に名前は出ていませんが)本ブログでもお馴染みの山本孝一さんです。
 すさまじく学術的な内容なんですが、それも道理。実はこれ、岡田正哉さんの協力を得て書かれたものなんですよね。「SFアドベンチャー」掲載バージョンでは「エヌ氏」に置き換えられていますが、元バージョンには「宇宙生物学の権威」として「岡田正哉」の名前が何度も出てきます。岡田さんの名前が「SFアドベンチャー」誌面に踊っていたら(個人的に)めっちゃ嬉しかったのになあ……。残念!
 あ、そうそう。2010年5月1日の記事「ホシヅルの羽」コメント欄もご参考に。
ホシヅル通信.jpg SFアドベンチャー.jpg
「SFアドベンチャー」誌には創刊から3号まで、SF作家ファンクラブによるページがありました。
 創刊号は〈筒井倶楽部〉の「乱調筒井康隆小辞典」、第2号は〈小松左京研究会〉の「難問・奇問 小松クイズ」、そして第3号が〈エヌ氏の会〉の「ホシヅル学入門」なのでした。
posted by 高井 信 at 17:06| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

田辺聖子展

 神戸文学館といえば、「SF幼年期と神戸」「小松左京展」といった企画展を思い出します。本当に楽しかったです。
 今秋には大衆小説の超大物――私も大好きな作家の企画展を予定していると聞き、楽しみにしていたのですが、それが変更になったとのこと。残念! とは思いつつも、正式決定したのは「田辺聖子展」ということで、これはこれで楽しみです。(詳細はこちらに)
 田辺聖子にはSFファン直撃の快作『お聖どん・アドベンチャー』があります。まさに抱腹絶倒。読んでないSFファンがおられましたら、ぜひ! とお勧めします。
お聖どん・アドベンチャー.jpg 帯.jpg
 田辺聖子の著作では、ショートショートの資料として1冊だけリストアップしています。
『愛の風見鳥』大和出版(75)/集英社文庫(78)
 ショートショートというより掌編小説でしょうが、まあ一応。
愛の風見鳥.jpg 愛の風見鳥(文庫).jpg
 ともあれ神戸文学館の「田辺聖子展」、会期中に一度は足を運びたいと思っています。続きを読む
posted by 高井 信 at 12:44| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『案山子男』

 なぜだか突然、「最近、スプラッタ映画を観てないな」と思いました。DVDラックを眺め、買っただけで放置している映画のなかから『案山子男』をチョイス。
 いじめられっ子の魂が案山子に乗り移り、いじめたやつらに復讐をする。――絵に描いたようなB級スプラッタ映画でした。観ながら感じる脱力感は『悪魔の毒々モンスター』に通じるものがあります。傑作とは言いませんが、この脱力感は決して不快ではありません。
 エンディングに「巨匠ダリオ・アルジェントに捧げる」とあり、うっひゃあ。
 さらに「リスペクトすべき人々」として、ブライアン・ユズナ、スチュアート・ゴードン、トビー・フーパー、ジョン・カーペンター、ウェス・クレイブン、ジョージ・ロメロ、スティーヴン・キング、クライヴ・バーカーといった名前が流れます。うはは。私も大好きな監督、作家ばかりではないですか。うん、確かに影響は感じられますね。ただし、いずれの先達も超えられていませんが。
 特典映像の「インタビュー」を観ましたら、なんと撮影期間はわずか8日とのこと。そんな短期間で作られた映画だったのですか(驚)。これだけ楽しませてもらえれば、充分に合格です。
 続編『案山子男2』も観たい気はしますが、しばらく間をおくことにしましょう。
案山子男.jpg 案山子男2.jpg 案山子.jpg
 右端は伊藤潤二原作の映画『案山子』です。同じく案山子を題材にしても、日米ではこんなに違ってしまうものなのですね。
posted by 高井 信 at 00:26| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月10日

続・〈エヌ氏の会〉出版物

〈エヌ氏の会〉出版物の話をもう少し続けましょう。会誌や会報以外に、単発誌も数多く発行されています。以前にブログで紹介した『星鶴vsマンボウ』 (東京エヌ氏の会/1977年10月17日発行)もそうですね。
 早くに〈エヌ氏の会〉を退会した私としては、その全貌など見当もつかないのですが、星CON(星新一氏を囲むファンの集い)関連の出版物を、私の知る範囲でまとめておきましょう。といっても、私が把握しているのは、自ら参加した3回のみですが。

★星CON'78(1978年7月22~23日。21日に前夜祭)
 プログラムブックは「ホシヅル通信」15号(1978年7月22日発行)です。下の書影は案内状と「星CON78・公式レポート」(1978年12月1日発行)。
星CON案内.jpg 星CONレポート.jpg
★星CONⅡ(1979年8月4~5日)
「星CONⅡ プログラム・ブック」(1979年8月4日発行)と「星CONⅡ公式レポート」(1980年5月24日発行)。
星CONⅡプログラム.jpg 星CONⅡレポート.jpg
★星CONⅢ(1980年5月24~25日。23日に前夜祭)
「星CONⅢ 星新一氏を囲む会 プログラムブック」(発行日記載なし)と「星CONⅢ公式記録」(1980年12月1日発行)。「公式記録」は「ホシヅルゆうびん箱」の特別号という扱いのようですから、正確に言うと単発誌ではありません。
星CONⅢプログラム.jpg 星CONⅢレポート.jpg
 第4回以降、各種会報にレポートなどが掲載されているのは知っていますが、上記のような独立した出版物が出ているのか不明です。
 ちなみに星CONへは、第1回は一般参加、第2回は主催メンバー、第3回はゲストとして参加しました。いかに激動の時代であったか、ご推察いただけると思います。
posted by 高井 信 at 15:27| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月09日

テレビ「珍名スケベニンゲン」

 テレビ番組「珍名スケベニンゲン」を観ました。珍名(おもに地名)を題材にしたバラエティ番組です。(読売テレビ 8月29日 午後11時58分~0時53分放送)

 こんなの、大好きですねえ。知っている珍名が多かったですが、もちろん知らない珍名もあり、楽しかったです。
 余韻に浸りつつ、以下のような本を書棚から取り出しました。
◎藤井青銅『あんまりな名前』扶桑社(08)
◎藤井青銅『団地になった男』朝日文庫(02)
◎長嶋有『エロマンガ島の三人』エンターブレイン(07)
あんまりな名前.jpg 団地になった男.jpg エロマンガ島の三人.jpg
posted by 高井 信 at 22:48| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

〈エヌ氏の会〉出版物

〈エヌ氏の会〉の出版物――正会誌「エヌ氏の内宇宙」と正会報「ホシヅル通信」を紹介しました。記事「エヌ氏の内宇宙」のコメント欄で――
> 実は、うちもまだ〈エヌ氏の会〉発行物は整理できていないんですよね。
>とにかく種類が多すぎて、メンドクセー。
 現物を確かめもせずに書いたんですが、簡単にチェックしてみましたところ、想像を遙かに上回る「メンドクセー」でした(笑)。

「ホシヅルの巣」東京エヌ氏の会→大江戸エヌ氏の会/創刊号は1976年5月発行(非所有)
 ※何号まで出たのか定かではありませんが、うちにあるのは第13号(1977年5月)~第54号(1982年3月)中30冊ほどです。書影は、第17号(東京エヌ氏の会/1977年9月11日発行)と1979年10月号(大江戸エヌ氏の会)。
「ホシヅルの果」創刊準備号/神楽坂エヌ氏の会/1978年7月22・23日発行
ホシヅルの巣(東京エヌ氏の会).jpg ホシヅルの巣(大江戸エヌ氏の会).jpg ホシヅルの果.jpg
「サロン・ド・ホシヅル」創刊号/大江戸エヌ氏の会/1978年10月25日発行
 ※合本(1~4号)あり。
「ぶるうぺえじ」№1/大江戸エヌ氏の会/1978年11月12日発行
サロン・ド・ホシヅル.jpg サロン・ド・ホシヅル(合本).jpg ぶるうぺえじ.jpg
「ホシヅルかわら版」いちまいめ/上方エヌ氏の会/1979年4月1日発行
 ※合本(1~5号)あり。
「ホシヅル雑記帳」№1/松山エヌ氏の会/1978年7月16日発行
ホシヅルかわら版.jpg ホシヅルかわら版(合本).jpg ホシヅル雑記帳.jpg
「喫茶《ホシヅル》」本日開店(第1号)/星空間エヌ氏の会/1980年12月1日発行
 ※合本(1~10号)あり。
「ホシヅル寄席」初日(第1号)/安田エヌ氏の会/1981年4月1日発行
喫茶《ホシヅル》.jpg 喫茶《ホシヅル》(合本).jpg ホシヅル寄席.jpg
「ホシヅルゆうびん箱」その1/エヌ氏の会/1979年7月発行
「ほしづる・のーと」№1/林敏夫/1981年2月28日発行
「ホシヅルハウス」落成記念パーティー(第1号)/第三惑星エヌ氏の会/1981年3月1日発行
ホシヅルゆうびん箱.jpg ほしづる・のーと.jpg ホシヅルハウス.jpg
「気まぐれホシヅルだより」№1/藤森正子・菅原弘美/1981年3月3日発行
「ホシヅルの散歩道」第1号/井上妙子/1981年4月26日発行
気まぐれホシヅルだより.jpg ホシヅル散歩道.jpg
 目についただけでも、これだけの種類がありました。
 これら以外に単発の出版物もあり……。
posted by 高井 信 at 19:43| Comment(4) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする