2011年07月07日

『THE三題話 その10「チュっ!」』

チュっ!.jpg お馴染みの橋本喬木さんから新刊『THE三題話 その10「チュっ!」キスにまつわる17のお話たち』私家版(11)を送っていただきました。
 おほっ、10冊目ですか。この執筆ペースはタダゴトではないですね。(既刊の9冊については、ここここ参照)
 今回、三題噺以外に「はしもとたかき童話集」(全10編)も併録されています。とりあえず、この童話だけ読みました。
 へえ。手馴れたものですね。それにしても――
 どんだけ時計が好きやねん(笑)。

 橋本さん、ありがとうございました。
 今後もご健筆をお祈り申し上げます。
posted by 高井 信 at 15:02| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小松左京展

 毎度、大熊宏俊さんのところからの情報です。
 昨年「SF幼年期と神戸」を開催した神戸文学館で、今度は「歴史を未来へ SF作家 小松左京展」を企画しているとのこと。7月22日~9月25日。
アステロイド10.jpg 私? もちろん、一度は足を運びます。楽しみ~。

 これだけでは淋しいなあ。何か書影を、と考えて……。
〈ワセダ・ミステリ・クラブ〉の会誌「アステロイド」第10号――小松左京の全面特集号を書棚から取り出しました。発行日が記載されておらず、正確なことはわかりませんが、1979年ごろの発行だったと記憶しています。評論のほか、千佳夫編「小松左京小説目録」など。
 いま気がつきましたが、表紙を描いているのは伊沢昭夫(=水見稜)なんですね。評論「戦うことと想うこと」も寄稿しています。

【追記】
 神戸文学館の企画展「SF幼年期と神戸」から、小松左京関連コーナーの写真をアップすることにしました。
 今年の企画展は、この拡大バージョンになるのでしょうね。期待が高まります。続きを読む
posted by 高井 信 at 08:12| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月06日

眉村卓SFの世界展

 特に理由はないのですが、ふと――
 眉村卓ファンクラブって、なかったのかな。
 と思いました。
 30年以上前のことになりますか。日本SFファンダムでは、SF作家のファンクラブ結成が、一種のブームのようになっていました。星新一、筒井康隆、半村良、光瀬龍、小松左京、平井和正などなど。次から次へとファンクラブが誕生し……。
司政官の世界.jpg 眉村卓にもファンクラブができていて当然と思われるような状況だったのですが、眉村卓ファンクラブって記憶にないんですよね。
 書棚から、1978年に発行されたファンジン『司政官の世界―眉村卓読本―』を取り出しました。
 眉村卓の書き下ろしショートショート、デビュー前(1958年)に発表された詩2編、眉村卓を囲む座談会、作品インデックスなどが掲載されています。眉村卓ファンクラブの会誌といってもいいくらいの内容なのですが、発行したのはSF創作グループ〈星群の会〉です。
 巻末の石坪光司編「作品インデックス」を眺めていて――
 そういえば、このリスト、JDCから出た復刻版『司政官』に再録されたんだよな。
 と思い出しました。さっそく『司政官』JDC(92)を手にして、軽~く読み比べてみたんですが……。
 な、なんだ、これは!
 いやはや、驚きましたね。呆れましたね。とんでもない劣化版だったのですよ。>JDC
 それだけではありません。明らかに『司政官の世界』に掲載されたデータを流用しているのに、どこにもクレジット表記はないのです。いくらファンジン掲載の資料とはいえ、こんな流用――はっきり言えば、盗用が許されるんでしょうか。
 無性に気分が悪くなってしまいました。

眉村卓SFの世界展.jpg司政官.jpg
 いろいろと書いてきましたが、ここまでは前振りでありまして(笑)。
 JDC版『司政官』には1枚のハガキが挟み込まれていました。

 眉村卓SFの世界展

 うわあ。知らなかったなあ。行きたかったなあ。
posted by 高井 信 at 16:55| Comment(3) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月05日

『恐怖の館』

 レオノーラ・カリントンが他界されていたと知りました。今年5月25日歿。享年94。
 いやあ、懐かしい名前ですねえ。大昔、長編『耳らっぱ』妖精文庫(78)を読んで、けっこう面白かった印象が残っています。
 訃報を知り、『恐怖の館 世にも不思議な物語』工作舎(97)を思い出しました。ショートショートの資料として購入したものの、放置してあった本です。
 いい機会なので書棚から取り出し、読み始めました。
 本の冒頭から6編、短い作品が続きます。シュールな童話で、ショートショートとは別世界の産物とは思いますけれど、こういうのも好きですね。
 うち2編は読んだ記憶があり、調べてみると――
「デビュタント」――『怪奇小説傑作集4』創元推理文庫(69)に収録されている「最初の舞踏会」
「恋する男」――「別冊奇想天外⑩SFファンタジイ大全集」奇想天外社(80)に掲載されている「愛人」
耳らっぱ.jpg 恐怖の館.jpg 怪奇小説傑作集4.jpg SFファンタジイ大全集.jpg
 ほかに『「美妙な死体」の物語』妖精文庫(81)という作品集も出ているようで、機会があれば読んでみたいと思います。
posted by 高井 信 at 07:19| Comment(6) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月03日

団扇ファンジン

 節電の影響で、団扇の生産が追いつかないそうで……。
 そこで思い出したのが、団扇のファンジンです。草上仁公認ファンクラブ〈まぶだちの会〉発行。
 うちにあるのは3種だけですが、もっと作られているかもしれません。いずれも発行日不記載。アップした順序はテキトーです。続きを読む
posted by 高井 信 at 18:37| Comment(1) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『ジェニーの肖像』

 映画『ジェニーの肖像』を観ました。
SF・ファンタジー映画の世紀.jpg ムック「別冊宝島 SF・ファンタジー映画の世紀」宝島社(09)の付録DVDです。このムックの発行日は2009年2月27日。――おお、私がブログを始めた日ではありませんか。
 え? ということは、2年以上も前? 実はこのムック、『ジェニーの肖像』を観たくて、発売即購入したんですよね。にもかかわらず、2年以上も放置しちゃっていたとは……。われながら呆れます(苦笑)。
 まあ、そんなことはどうでもいいですね。期待通りに素晴らしい映画でした。このブログでも何度も書いていますように、私は恋愛小説は受けつけない体質ですが、それにタイムトラベルが絡むと、途端に大好物になってしまいます。『ジェニーの肖像』はそういったタイムトラベル・ラブロマンスの先駆けなんですよね。
 原作小説を読んだのは、確か高校生のころでした。映画を観て、あのときの感動が甦りました。小説も映画も傑作と思います。
 以下、うちにある邦訳書です。
 ロバート・ネーサン『ジェニイの肖像』鎌倉書房(50)
 J・カスー、R・ネーサン『ウィーンの調べ ジェニーの肖像』東京創元社・世界大ロマン全集(59)
 ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』ハヤカワ文庫NV(75)
ジェニイの肖像.jpg ウィーンの調べ/ジェニーの肖像.jpg ジェニーの肖像.jpg
 いやはやしかし……。どうして私、タイムトラベルの絡んだラブロマンスに弱いんでしょう。先日最終回を迎えたTVドラマ『JIN―仁―』でもラスト近く、橘咲の手紙のシーンで涙ぐんでしまいました。
posted by 高井 信 at 06:32| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月02日

オキ・シローのカクテル・ストーリー集

 今朝の「中日新聞」のコラム「中日春秋」で、オキ・シロー『ヘミングウェイの酒』に触れられていました。
 オキ・シローはカクテルを中心に据えた小説を数多く書いていて、その多くは短く……。当然のことながら、私の収集対象になっています。
 この本、知らないなあ。もしかして、小説集?
 調べてみましたら、『ヘミングウェイの酒』はエッセイ集のようでした。こういうとき、なんだか安堵しちゃいます(笑)。
 いい機会ですから、オキ・シローのカクテル・ストーリー集をまとめておくことにしましょう。続きを読む
posted by 高井 信 at 17:24| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

宮脇俊三のショートショート集

 宮脇俊三のショートショート集リストです。といっても、1冊だけですが。

『殺意の風景』新潮社(85)/新潮文庫(88)/光文社文庫(06)
殺意の風景.jpg 殺意の風景(新潮文庫).jpg 殺意の風景(光文社文庫).jpg
posted by 高井 信 at 15:59| Comment(10) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月01日

サンデー新書

宇宙船野郎.jpg ゆえあって、ロバート・H・ゴダード(ロケット研究の先駆者)が気になり、関係書はないかと書棚を物色。野田昌宏『宇宙船野郎 月へ行く夢にかけた男たち』秋田書店・サンデー新書(70)を手に取りました。
 内容は、宇宙ロケットの開発史と月世界旅行をテーマにしたSFの紹介。――このテーマで著者は野田昌宏となれば、面白くないわけがありません。
 この本を読んだのは中学生のときだったかな。当時の私にとって座右の書とも言える『SF英雄群像』早川書房(69)の姉妹編みたいな感覚で楽しく読んだことを覚えています。
 さて。
『宇宙船野郎』はサンデー新書の1冊です。
 うちにあるサンデー新書は5冊だけなのですが、この『宇宙船野郎』以外の4冊はショートショートの資料です。
 戸山一彦『独りでほほえむ本 ショート・ショート』1966年刊
 福島正実編『SFエロチック ミステリ』1966年刊
 福島正実編『SFエロチックの夜』1967年刊
 福島正実編『SFエロチック あらかると』1967年刊
ショート・ショート.jpg SFエロチックミステリ.jpg SFエロチックの夜.jpg SFエロチックあらかると.jpg
『宇宙船野郎』を手にしたついでに、ほかの本の中身も軽く眺めましたところ、『SFエロチック ミステリ』に収録されている星新一「夜の声」の冒頭――
> ノックの音がした。
 あれ? 「夜の声」って、『ノックの音が』に収録されてたっけ?(『ノックの音が』の書誌、書影はこの記事に)
 確認してみますと、「夜の声」が収録されているのは『ちぐはぐな部品』角川文庫(72)でした。さらに初出を調べたりして……。
 ほかのデータも含め、時系列順に整理しておきます。
・『ノックの音が』収録作品(全15編)は、「サンデー毎日」1965年7月11日~10月10日号&「小説新潮」1965年9月号に掲載。
・『ノックの音が』初刊本(毎日新聞社)は1965年10月20日発行。
・「夜の声」が「宇宙塵」1966年2月号(100号)に掲載。
・『SFエロチック ミステリ』は1966年10月30日発行。
・『ちぐはぐな部品』は1972年9月30日発行。
 このデータを見ているだけでも、いろいろな妄想が脳裡に浮かびます(笑)。
ちぐはぐな部品.jpg 宇宙塵№100.jpg

【お詫び】2011年12月26日
 本記事で「夜の声」と書いていますが、これは「夜の音」の間違いです。どうしてこんな勘違いをしてしまったのか、さっぱりわかりません。
 申しわけありませんでした。
posted by 高井 信 at 16:11| Comment(2) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする