岡田正哉さんを偲んで……。その4です。
岡田さんが他界されて1週間が経ちました。岡田さんのことが脳裡から離れず、どうにも落ち着きません。つい先ほど、何となく閃くものがあって、「STARLOG別冊 異星生物240」ツルモトルーム(78)を手に取りました。
ぱらぱらと眺めると――
おお、ありました、ありました、岡田さんの書かれたコラム。
「ホンモノよりも恐くて面白いのが小説のエーリアンなのだ」というタイトルで、A・K・バーンズ『惑星間の狩人』とA・E・ヴァン・ヴォークト『宇宙船ビーグル号の冒険』を必読の2冊として挙げられています。う~む、納得。この2冊、私も大好きです。
同じページに、「ちょっとばかし宇宙生物学をかじってごらん」なるコラム(無署名)もあります。ここでは岡田さんの名著
『宇宙生物分類学』MUTATION BOOKS(65)も紹介。
>科学的な解説書ではなくこれはSFに現われるエーリアンやベム等を、SFファンの
>観点から整然と分類し、体系化した本邦最初の出版物。本書末尾の分類表は見て
>いるだけでも楽しくなる。ただし、本書は市販品ではなく10年以上も前の発行で、
>しかも部数が極少だったため現在ではほとんど入手不能の“幻の書”になってしま
>ったのは残念!でも分類表だけは何度か再録されて見ることができる。
同コラムでは草下英明『仮説宇宙人99の謎』サンポウ・ブックス(78)も紹介されています。「“宇宙生物分類表”も載っているぞ」なんて書かれていて、ああ、そうだった~と思い出しました。
さっそく書棚に走り、『仮説宇宙人99の謎』をチェック。
>さきに名古屋のSF研究家岡田正也氏の作製した実に愉快で綿密な宇宙生物の
>分類表がある。ちょっとわかりにくいところもあるし、なんというSFに登場したのか
>私にもハッキリしない代物もあるのだが、たいへんおもしろいものなので、そのまま
>そっくり掲載させていただこう(二〇六ページ表参照)。
いやあ、懐かしいですねえ。『宇宙生物分類学』は入手困難ですが、『仮説宇宙人99の謎』はそうでもないと思います。興味のある方は、ぜひ!
岡田さんとは関係ないですが、『仮説宇宙人99の謎』の隣には大島泰郎『宇宙生物学』カッパ・ブックス(77)なんて本が並んでいました。ええ、私もベムが大好きなんです。