やはり、第1778話「最終回」ですね。
ノベライズでは、最初の3行のあと――
朔太郎は万年筆を原稿用紙から離した。ペン先を浮かせたまま、万年筆は原稿用紙の上にゆっくりと丁寧に文字を綴っていく。
と続き、ほぼ1ページの空白。そして、最後の3行……。
真っ白に過ぎないページに、何か文字が浮かんでくるような気がしました。1777話の上に存在する第1778話には、そのすべてが凝縮されています。
眉村さんが奥様のためにショートショートを書かれているころ、ちょくちょくお会いする機会がありました。そのたびに、「××話になった」と……。
あのころのことを思い出します。「最終回」に接するのは、これで何度目でしょうか。今回も胸に迫るものを感じました。文字数にすれば100字にも満たないのですが、原稿用紙5万枚余の総決算なんですよね。

よくできているとは思います。思いますが……。
この主人公は眉村卓ではないですね。わかっていたことではありますが、眉村さんはあくまでもモデルであり、映画の牧村朔太郎は別人であるとの思いを強くしました。
ちなみに――
私が眉村さんと初めてお目にかかったのは1978年11月20日です。眉村さんが44歳、私が21歳のときでした。
映画『僕と妻の1778の物語』は明日公開です。
【追記】1月15日
オリジナル・サウンド・トラック(CD)も発売されているのですね。思いっきり試聴してしまいました(笑)。→ここ