インタホンが鳴り、出ると、宅配便の配達でした。ネット注文したDVD『トリフィドの日
~人類SOS!~』かなと思いましたが、明らかに箱の大きさが違っています。
はて? と送り主を見ると、橋本喬木と書かれていました。どこかで見た名前ですが、咄嗟には思い出せず……。「堀晃先生よりご紹介」なんてことも書かれていて、はて? はて?
ともかく受け取り、さっそく開封。ダンボールにはいっていたのは、8冊の本でした。それを見た瞬間――
「ああっ、そうだった~」
橋本喬木とは、『落語のごらく』シリーズの作者なのでした。で、送っていただいたのは、その『落語のごらく』シリーズ全8冊。
同封されていた手紙を読むと、堀晃さんに、「これも広義のショートショートなんだから、高井信に送ったら」と提言されたとのこと。
『
~上方’風’短編創作落語集~ 落語のごらく
~その1~』私家版(05)
『
~上方’風’短編創作落語集~ 落語のごらく
~その2~』私家版(05)
『
~上方’風’短編創作落語集~ 落語のごらく
~その3~』私家版(06)
『
~上方’風’三題噺ショートショート~ らは落語のら
落語のごらく その4』私家版(06)

『
~上方’風’三題噺ショートショート~ くは落語のく
落語のごらく その5』私家版(07)
『
~上方’風’三題噺ショートショート~ ごは落語のご
落語のごらく その6』私家版(07)
『
落語のごらく番外編 あまり落語っぽくないお話たち』私家版(09)
『
~上方’風’三題噺ショートショート~ 新編 落語のごらく』私家版(09)

いやあ、嬉しいですねえ。
実は私、このシリーズの読者なんですが、2冊しか所有していなくて、探していたのですよ。
所有している1冊『らは落語のら』は、大阪に住んでいたころ、知る人ぞ知る名物古本屋「青空書房」で購入したもの(古本ではなく新刊。どっさり積んでありました)。この本には“上方’風’三題噺ショートショート”というサブタイトルが付いています。こういうのには目がないのです。非常に楽しく読みまして、ほかの本も読みたいなあと思いましたが、見るからに自費出版本で、入手は難しそう。
もう1冊『ごは落語のご』は、運よくブックオフ(大阪の店)で見かけて購入しましたが、それきり。――とまあ、そんな状況でした。
それがいきなり、全巻ご献本いただいてしまったのです。なんとお礼を申し上げればいいのやら。
橋本さん、堀さん。ありがとうございます。読ませていただき、また、ショートショートの資料としても活用させていただきます。
【追記】
はたと、ブログの読者に対して、非常に不親切な書き方をしているなと思いました。
私家版なのですから、このシリーズのことをご存じの方は少ないと思います。簡単に説明しましょう。
このシリーズは、mixiに書かれた創作落語(三題噺)をまとめたものです。――mixi日記の読者からお題をもらい、それを橋本さんが落語化するというもの。1年間で108編も書かれたとのことで、感心するしかありません。
私はmixiの会員ではなく、実際に日記を読むことはできません。以前から所有していた2冊『らは落語のら』『ごは落語のご』にはそのような経緯は書かれていませんでしたので、今回、橋本さんから本を送っていただくまで、成立事情は知りませんでした。
ただ、「面白い試みだなあ。それに、読んでて楽しい。もっと読みたいな」と思っていただけです。
今回送っていただいた本のうち、初期の3冊にはmixi日記の読者からのコメントも収録されていて、これもまた楽しいです。
最新刊――といっても『あまり落語っぽくないお話たち』と同時刊行ですが――である『新編 落語のごらく』は、過去の6冊から好評だった30編を選び、さらに単行本未収録の3編を加えた傑作集とのこと。興味を持たれた方には、まずはこの『新編 落語のごらく』を読まれることをお勧めします。
それにしても……。
私のショートショート研究は多くの仲間に支えられているなあと、つくづく思います。独力ではこんなに資料を集めることはできませんでしたし、仲間の激励がなければ続けられなかったでしょう。
今後ともよろしくお願いいたします。>皆様